支那兵の胸厚く足太き戦死
支那兵の靴を地に觸れし戦死
支那兵の屈み童子の如き戦死
支那兵の鼻血を長く曳きし戦死
支那兵の顔圓く足伸べし戦死
支那兵が草山を抱き戦死せり
支那兵が樹に抱き纏ひ戦死せり
支那兵が鎖を握り戦死せり
支那兵が口を動かして戦死せり
支那兵が牛羊共と戦死せり
昭和十三年の渡邊白泉は三省堂に勤務中の二十五歳。当時発表はされなかった作品のようです。実際に召集されてはいないので、映画、写真、伝聞などから強い印象を受けつくられたものでしょうか。
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