「渡邊白泉全句集」(その2)
2009-09-05


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「渡邊白泉全句集」沖積舎(2005年)
昭和十三年

赤く蒼く黄色く黒く戦死せり

戦死せり地に草木を高く残し

薄暗き大腿を立て戦死せり

走り行き横を振り向きて戦死せり

眼をひらき地に腹這ひて戦死せり

鼻を顎を膝を天空へ向けし戦死

金色の喇叭を胸に抱きし戦死

中空へ駆け去るごとく伏し戦死

深々と草背負ひたる戦死なり

同じく昭和十三年。昨日に同様「戦死」についての句。俳句なんて全く柄でもないんですが、俳句でこんなこともできるのかと衝撃をうけます。



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